今日は 長くなりそうです。。。
書き終わるのは いつになるやら。。。
のんびり書きます。
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入院中に 山崎先生に いろいろと相談したいことがあったのですが まあ お忙しい方なので 病棟に来られない時もあり 入院中 一度も会えないこともありました。
会えたとしても 大勢の先生を引き連れての回診なので 一言二言 で終わり ・・・ということが 続いていました。
看護師さん 治験の先生 病棟の先生は 一日に何度も来てくれるので 色々と相談はできるのですが どうしても 山崎先生に相談したい 聞いてほしい ・・・ということがありました。
山崎先生の一日は 周りから見ていても 忙しそうで 声をかけるのも 遠慮してしまいます。
病棟の先生方は 親切で よくお話を聞いてくれるのですが いつか 山崎先生に 時間を取っていただいて いろいろとお話ができれば ・・・と思い 治験の先生に 山崎先生に相談できる時間を作ってもらえるように お願いしました。
山崎先生の都合のつく曜日 時間ならいつでも ・・・というつもりでいましたが 学会やら出張やら 今週も鹿児島に行かれるらしく 外来も 週に1日しかできなくなっていて ついに 先生からお電話をいただきました。
「今日の夜なら 時間が取れるから 電話でいい?」ということで。
とりあえず 病棟の先生から 報告は受けていると思うのですが 今ある状況をお話しました。
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・山崎先生が忙しすぎて 入院中でも 一言二言しか話ができないこと
・1ヶ月前から日常生活に支障が出ていること
・食べられなくなってしまい まともに食べられるものは スープ アイス 果物 くらい
・7月は 何でも食べられたこと
・仕事ができないほど だるさがひどいこと
・寝ても寝ても眠いこと
・しこりがあるところと 左の肺周辺が 神経痛のように痛みがあること
・入院中に 病棟の先生に画像を見せていただき 肺も肝臓も転移は 大きくなっていて 数も増えていたこと
・採血の結果 肝臓の数値が 徐々に高くなっていたのが 先週から 急激に高くなったこと
そして 一番相談したかったことは 「このままでいいのか?」 ・・・ということでした。
いま 最も有効な治療を受けているので これ以上のことはない ・・・ということは わかっています。
病棟の先生も 治験の先生も いま 症状がつらいことを話すと 「治療をお休みしますか?」というお話になります。
いや。。。
むしろ 治療は続けたい。。。
治療の副作用で つらいのではなく 転移の進行によって つらいのです。
つらい=治療をやめる
これ以外の方法はないのか?
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以前 山崎先生が おっしゃっていた 「ガンが消えなくても 残ったままでも 元気であればいい」 ・・・というお話がありました。
まさに わたしの思いは同じです。
わたしとしては 元気であれば ガンがあっても構わない。
元気になりたいだけなのです。
治療を始めた当初は とっても元気でした。
それが徐々に体調が悪くなってきて 「このままでいいのだろうか?」 「この治療は 本当に効いているのだろうか?」 ・・・と いう不安が出てきてしまいました。
わたしの 今の肝臓の状態は どうなのか?
軽い方なのか? 重症なのか?
今の 転移の進行具合から ニボルマブで ガンを減らすことができるのか?
ニボルマブ以外で 未承認の薬を 色々と治験をしているが そういった薬を使うことはできるのか?
新しい情報があるのか?
かれこれ 約30分くらい!? 息を切らしながら 思いのたけを すべて 話しました。
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山崎先生は 丁寧に 熱心に 話を聞いてくれました。
「話したかったことは 全部 話せましたか?」
「はい。 すみません 一人で勝手に話してしまって。。。」
「あらいさんが言いたいことは とっても よくわかりましたよ。 いま 具合が悪いということが つらいですね。」
「はい。。。」
「では 一つずつ お話ししましょうね。」
わたしが 言ったことを すべてメモしてくれていたようで 一つずつ 説明してくれました。
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採血の数値については たしかに 先週の数値は その2週間前の2倍くらいになっていますが 特にLDHは 肝臓だけに限らず 色々な要素が含まれるので 高いことは 高い数値ですが そんなに心配しなくても大丈夫です。
他の数値に関しても 重症という数値ではないので だいじょうぶ。
画像による 肝臓の状態は 軽い方でも 重症でもなく その中間くらい。
肝臓が重症になったら 「この治療は効果がなかった」 ・・・ということになるので 治療は 即 中止になります。
肺に関しても同様です。
病棟の先生と同様に 「つらいなら 治療をお休みする」ことは まず考えることで 無理して 治療を続けたことで あとで 長い期間治療をお休みする方が もったいないという考えからです。
ただ あらいさんのお話を聞く限り 治療の副作用での体調不良ではなさそうだから 治療は継続という方向でいいと思います。
他の治療という考え方については あらいさんの場合は BRAF遺伝子変異が 陰性だったので ベムラフェニブなど (トラメチニブ? ダブラフェニブ?) は 使えません。
日本では未承認の イピリムマブという 同じ免疫治療の薬があります。
イピリムマブと ニボルマブを比べると 効果が出やすい 使いやすい 副作用が少ない ・・・など ニボルマブの方が はるかに いい薬なので イピリムマブが承認されても ニボルマブの方を 使うことになると思います。
ただ イピリムマブと ニボルマブを併用した治験をした時に 思った以上の効果が出たので 併用する方法は アリだと思いますが イピリムマブは 肝臓に悪い影響が出ます。
あらいさんの場合は さらに肝臓に負担をかけることになるので お勧めできません。
いま もう一つ 公表していない 治験(メックソガイザイ??)が始まる予定で あらいさんは この治験の条件に当てはまるので これに乗り換えることはできます。
メックソガイザイ??は メラノーマにも いい結果が出ていますが わからないことも まだまだあるので もう少し正体が分かってからの方がいいかもしれません。
これは 免疫治療ではなく ガンをたたく 抗がん剤なので 今のニボルマブよりは副作用が出ます。
この治療をするには 1ヶ月間 何の治療もしてはいけないという条件があるので これもちょっと問題です。
また この情報など 新しいことが分かったら お話します。
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結局 1時間以上 お時間を取っていただき 相談に 乗っていただきました。
こんなに長く話をするなんて 何か月ぶり!?
もう 息は上がりっぱなしで 大汗で 一年分のエネルギーを使ってしまったような。。。
お忙しいのに お時間を取っていただき ほんとうに ありがたく思いました。
うれしさのあまり 電話の最後に 何度も何度も お礼を言ってしまいました。
「お忙しいのに 本当にありがとうございました。」
「少しでも 不安が取れたなら よかったですよ。」
「本当に ありがとうございました。」
「はい。はい。」
「こんな時間にもかかわらず なんとお礼を言っていいやら。。。」
「いえいえ。」
「本当に ありがとうございました。」
「もう いいから!」
相談を持ち掛けて 不満をぶつけ なかなか切らない。。。
なんて ウザい患者なんだろう! ・・・と 思われているに違いない!?
先生のお話は 実に明快!
なんか お話しできただけで ちょっと 身体が楽に
なった気がします。
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先生は 早朝から 深夜まで 病院にいて 外来の時など 午前8:30~午後5:00くらいまで ぶっ通しです。
いったい いつ休憩をしているのか? いつ食事をしているのか? ・・・と思ってしまいます。
「食事をとる時間はないから いつも チョコレートを食べてますよ。」・・・と。
「じゃあ 今度 チョコレートを差し入れに持って行きますよ! お好きなチョコとか あるんですか?」・・・と聞くと。。。
「ぼくね にがいチョコより 甘いミルクチョコの方がいいんだよね。」・・・と。
ハッキリ好みを言うあたりも わかりやすくて 素晴らしい! ・・・と思ってしまいました。