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第3ステージ⑩

治験の説明

治験担当の先生から ニボルマブの治験の説明を受けました。
非常に長いのですが まとめてみました。。。

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●治験とは
治験とは 患者さんに参加していただく臨床試験の一つです。 開発中の薬の候補は 治験を行って 効果や 副作用を確認して 初めて 医薬品として 承認 発売されます。

●第Ⅱ相試験
治験には 第Ⅰ相 第Ⅱ相 第Ⅲ相 という試験があって 今回は 第Ⅱ相の試験になります。 第Ⅱ相は だいたい10~20名を対象にした少人数の治験になります。

●治験薬について
今回行う治験のお薬は「ニボルマブ」というお薬です。きちんと説明するととっても難しいお話になってしまうのですが 要するに免疫療法の一つだと思っていただければいいと思います。体内に入ったニボルマブが リンパ球のPD-1とくっついて 腫瘍細胞のPD-Lと リンパ球のPD-1が結合するのを阻止します。 それによって腫瘍細胞が小さくなるという効果が期待されます。

●治験の目的
悪性黒色腫の治療薬として国の承認を得るために行います。
今回は 初めて治療を受ける方に以下の3点を確認することです。
・悪性黒色腫に対する ニボルマブの効果
・ニボルマブの副作用の種類 程度
・ニボルマブ使用後の血中のニボルマブの濃度の変化

●治験の参加条件
色々と条件はありますが まずは下記の項目が満たしているかどうか判断します。
・最新の血液検査結果が一定の基準を満たしている
・胃潰瘍 腸潰瘍の診断や治療を受けたことがない
・悪性黒色腫以外のガンの診断や治療を受けたことがない
・関節リウマチなど自己免疫疾患の治療を受けたことがない
・脳に転移をしていない
・妊娠中ではない
・BRAF遺伝子検査に がん組織の一部を提供できる

●治験のスケジュール
①同意書にサインをする
②同意後 2~7日間で事前検査を行う
③2週間に1回 体重1kgあたり3mgのニボルマブを 静脈内に点滴をする。点滴前にアレルギー様症状予防薬を服用。
④1回目の点滴から43日目までの6週間を1サイクルとする。
⑤1つのサイクルが終了後 効果と体調を確認し次のサイクルに進むかどうか相談します。
⑥観察期間は点滴期間終了の28日後に検査。
⑦6~12週間後に検査。

●治験特有の検査
治験特有の検査を行います。
・薬物動態測定のための採血
・抗体検査のための採血
・バイオマーカーのための採血
・BRAF遺伝子の異変の確認

●検査項目
定期的に下記の項目の検査を行います。
・妊娠検査
・体調確認
・血圧
・脈拍
・体温
・体重
・レントゲン
・心電図
・血液検査
・尿検査
・ウイルス検査
・CT
・MR
・FDG-PET
・骨シンチ

●治験の予定人数
全国約10施設から 20名の悪性黒色腫の方。

●過去の治験の事例
国内で行われた治験
「悪性黒色腫を含む 固形がんの方 17名の 第Ⅰ相試験」の結果 3名に 腫瘍の大きさが半分以下に縮小した。
海外で行われた治験
「悪性黒色腫を含む 固形がんの方 39名の 第Ⅰ相試験」の結果 3名に 腫瘍の大きさが半分以下に縮小した。
海外で行われた治験
「悪性黒色腫を含む 固形がんの方 306名の 第Ⅰ相試験」の結果 65名に 腫瘍の消失 また 大きさが半分以下に縮小した。そのうち 悪性黒色腫107名中 33名に腫瘍の縮小があった。

●治験の報告
これらは 治験の副作用の報告です。
それぞれの副作用が多すぎるので とりあえず 行われた試験を載せます。

日本の第Ⅰ相試験からの報告(17名)
海外の第Ⅰ相試験からの報告(306名)
イピリムマブとニボルマブを同時に点滴した海外の第Ⅰ相試験からの報告(53名)
イピリムマブとニボルマブを順番に点滴した海外の第Ⅰ相試験からの報告(33名)
非小細胞がんを対象とした海外の第Ⅱ相試験からの報告(20名)
悪性黒色腫を対象とした日本の第Ⅱ相試験からの報告(35名)
腎細胞がんを対象とした日本の第Ⅱ相試験からの報告(167名)
非小細胞がんを対象とした日本の第Ⅱ相試験からの報告(66名)
海外の悪性黒色腫を対象としたバイオマーカーを調べる試験からの報告(62名)
海外の腎細胞がんを対象としたバイオマーカーを調べる試験からの報告(67名)
海外のニボルマブだけを点滴した治験からの報告(1225名)
海外のニボルマブと他の抗がん剤を併用した治験からの報告(345名)
動物実験からの報告

●副作用が起きた場合
副作用が出た場合は ニボルマブを中止したり 症状を和らげる治療を行います。

●同意の撤回
理由に関係なく 中止を希望する場合は いつでも中止することができます。

●治験の中止について
治験が始まった後 以下のような理由で 中止をする場合があります。
・治験参加中止の申し出があった場合
・悪性黒色腫が消失した場合
・悪性黒色腫が進行した場合
・副作用が強く出た場合
・医師が治療を続けることが不適切を判断した場合
・医師との約束を守れなかった場合
・製薬会社の都合で中止となった場合

●補償について
治験の参加中 治験により何らかの健康障害を受けた場合には 補償を受けられます。

●新しい情報
治験参加中に 新しい情報や 治験内容が変更される場合 速やかにお知らせし 継続の意思の確認をいたします。

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