« 第3ステージ④ | トップページ | 第3ステージ⑥ »

第3ステージ⑤

山崎先生の診察です。。。

待合室に着くと すぐに呼ばれました。。。

----------------------------------

「あらいさん その後 体調はいかがですか?」

「それが・・・」

「どうされましたか?  画像を受け取りましたけど。。。」

「それが 大変なことになってしまいました。。。」

「大変なこと? そうですか。 いい結果ではなかったのかな? では 検査の確認をしましょうね。  あらいさんは 4月30日と5月1日に 頭のMRと 全身CTを取ったのですよね。 それで5月2日に診察があったのですよね。 それで 結果は なんて言われましたか?」

「それが・・・  肺に2か所転移があって 肝臓にも転移があると言われました。 肝臓は たくさんあって 多発転移と言われました。。。」

「そうですか。 肺と 肝臓ね。。。」

「はい。。。」

「わかりました。 わたしが あらいさんにできることから 話をしましょうね。」

「よろしくお願いします。」

「4月になって 新しい治験が始まることになりました。 これにエントリーできれば 一番いい方法だと思います。」

「はい。」

「では ちょっと待っていてくださいね。 治験の担当の方に聞いてみますね。」

しばらく 電話をしている。。。

「あらいさんね 治験ができるかどうか 今からいろいろと調べてみますから もし条件がすべてクリアできたら わたしの方から推薦をしましょう。」

「はい。」

「その前に どういう薬なのか? ・・・ということの説明をしますね。」

「はい。」

「これまで 悪性黒色腫は 20年以上 ダカルバジンという抗がん剤しかありませんでした。 しかし ここ数年間で いいお薬が たくさん誕生してきました。 まだ日本で承認されたお薬はないのですが このがんセンターでも 新しい薬の治験を行ってきて 新薬としての申請をしているところです。」

「はい。」

「今回 行う治験は PD-1(ニボルマブ)という治療です。」

「あ~ 聞いたことがあります。 ・・・というか 山崎先生の新聞記事で見たような・・・?」

「そうです。 それです。 このPD-1の治験は 昨年 日本独自の基準で 治験を行いました。 その対象者は 悪性黒色腫を含む 固形がんで いろいろな治療をした人と言う条件で行って 昨年の12月24日に申請をしました。」

「はい。」

「そこで 今回は 『転移した後 何の治療もしていない人』 で 治験を行うことになりました。」

「はい。」

「ただ 治験の条件に当てはまっても 人数が かなり限られるので 入れるかどうかが 何とも言えないところです。。。」

「何人くらいが 治験を受けられるのですか?」

「今 全国10施設の病院で募集をかけているのですが 全部で20名です。」

「全国で 20名??」

「はい。 そうなると 単純に1施設2名です。」

「に 2名??」

「ここ ガンセンターからも 2名ということで話が始まりました。」

「ガンセンターで 治験を希望している人は 何人くらいいるのですか?」

「それはもう 100人なんてものではなく 希望者が殺到してる ・・・という状況です。。。」

「そ それでは まず入ることは できそうもないですね。。。」

「それで ここガンセンターは 患者数が多いので 治験の人数を増やしてもらえるように 話し合いをした結果 12名にまで 枠を増やすことができました。」

「それでも 12名ですか・・・ 今 計算してみたのですが 仮に 希望者が200人として 12名ですから 入れる確率は 6%。 つまり 94%の人はできないという感じですよね。。。」

「今回は 第二相の治験なので 人数が少ないのです。 詳しいことは 治験の担当の人から聞いていただくことになります。」

「ぼくは 入れそうですか?」

「たくさん条件があるのですが 大きな条件がいくつかあって たぶん あらいさんは ほとんどクリアしていると思います。 まず 転移しているところが 肺と肝臓ですよね?
肺と肝臓だけなら OKだったと思います。」

「そうですか。」

「あと 脳に転移しているとダメだったはずです。 あと ガンの治療をしていないこと。 胃や腸の潰瘍の診断や治療がないこと。 あと なんだっけ?? そうそう 転移した腫瘍が1cm以上あること。 まだまだありますが 大きな項目としては こんなところかな?」

「それだと 全部クリアしてそうな気がしますけど。。。」

「え~ では 画像を見てみましょうね。」

モニターで CT画像を確認する。。。

「あ~ 肺は これのことかな? まあ 転移と言われれば 転移にも見えますけど 手術の痕っぽくも見えるから 微妙なところですね。。。」

「そうですか。。。」

「つぎは 肝臓を見てみましょうね。」

「はい。」

「あ~ これは・・・」

「ど どうですか??」

「結構 進んでますね。。。 1か月で これだけ増えているということは あまりよろしくないですね。。。」

「どうしたら いいでしょうか?」

「とにかく まずは治験で考えていきましょう。 明日 他の先生と会議があります。 そこで 入れる枠があるかどうか 現在の状況などを確認しますので 金曜日の午前に 山崎あてに電話をください。 もしかしたら そのまま来ていただくことになるかもしれないので できればその日はあけておいてください。」

「はい。 よろしくお願いいたします。」

「では 今日は ここまでにしましょう。」

なにか いい進展があることを期待して ガンセンターをあとにしました。

|

« 第3ステージ④ | トップページ | 第3ステージ⑥ »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1395152/56177273

この記事へのトラックバック一覧です: 第3ステージ⑤:

« 第3ステージ④ | トップページ | 第3ステージ⑥ »