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山崎先生の診察➀

国立がんセンターに到着しました。

築地市場のお向かいにある 20階建ての立派な建物。

ご丁寧に 駐車場をご案内いただき 受付へ。Img00197

本日の初診予約には わたしの名前はなく 「山崎先生とお約束」と言うと すぐに話が通じ ガンセンターでの一連の流れの説明が始まりました。

画像検査のCD を預け 待合室に。

待合室には 7~8人の人が待っていました。

皆さん 予約の患者さん。

ほとんどの方が 5~10分くらいで診察が終わっている。

わたしは 飛び入り患者なので あいたところで呼ばれると思うので 何番目なのかわからない。

まあ そのうち 呼ばれるでしょう・・・

お待ちの患者さんがいなくなったところで・・・

「あらいさん どうぞ」と 呼ばれました。

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10分くらいのお話かな? ・・・なんて思っていたのですが 途中で話が盛り上がってしまい!? なんと 診察時間は 1時間!!

その間 先生も わたしも しゃべりっぱなし。

先生は早口で わたしも かなりハイテンポで話していたので この会話すべてを文字にしたら とんでもない文字数になりそう!?

とにかく 大変 有意義で 納得のいく お話でした。

そして わたしが モヤモヤしていたことが 全部 スッキリしました。

診察室を出ると たくさんの患者さんが待っていて ビックリ!

こんなに たくさんのお話ができるとは 思っていなかったので 録音でもしておけばよかったなあ~ ・・・なんて。

メモも取っていなかったので 記憶の限りで・・・

↓↓↓↓↓

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初めてお会いする 山崎先生は 写真と同じでしたが お忙しいのか ちょっとお疲れの様子・・・!?

さっそく お話が始まりました。

「では これまでの経緯を伺いましょう。」

●これまでの経緯

できるだけわかりやすいように 2010年~2013年までのことを 一覧表にして 作って持っていきました。

一番はじめに 形成外科で ほくろのような大きなできものを取ったこと もっともっと以前のことから 聞かれました。 

紹介された病院の皮膚科で 悪性黒色腫と告知を受けたこと。

何かあったら・・・と 日野原さん(日野原重明先生の妹)に言われていたので 聖路加病院で セカンドオピニオンを受けたこと。

拡大切除 左そけい部リンパ節郭清 皮膚移植 の手術をしたこと。

化学療法 DAVフェロン療法を 6クール 行ったこと。

その後 マンスリーフェロン 樹状細胞療法 αβT細胞療法 漢方 を行ったこと。

3度の感染入院をしたこと。

肺と脳に転移の疑いが出て 脳はシロ 肺はクロで 手術をしたこと。

手術の際に 別の黒い陰があり 2ヶ所取ったところ 1ヶ所はシロだったこと。

一つ一つ 丁寧に 聞いていただきました。

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●抗がん剤について

一通り 経緯を説明したところで・・・

「では わたしの考えを お話ししますね。 まず はじめに ほくろのようなものを取った時から 悪性黒色腫とわかるまでに ずいぶん時間がかかっていますね。 なんでこんなに時間がかかってしまったのでしょう? これは あまり よろしくありませんね。」

「それが・・・ 皮膚科に行けばよかったのですが 取ってしまうつもりでいったので 形成外科に行ってしまって また その先生が 自信のなさそうな若い先生で 病理の結果も いいとも悪いとも言えない・・・みたいな曖昧なものでした。」

「そして 今の病院に紹介されて 悪性黒色腫とわかったのですね。」

「はい。」

「悪性黒色腫とわかってから 手術までは とっても早くて これは素晴らしい対応だと思います。 手術は 拡大切除 左そけい部リンパ節郭清 皮膚移植の3つの手術を行ったのですね。 たいていの場合 センチネルリンパ節生検と言って リンパ節の一部を取り出して 調べてから リンパ節を取るかどうか判断することが多いところ あらいさんの場合は いきなり全部取ってしまいましたが これが 根治手術になって よかったと思います。」

「はい。」

「では 次の化学療法についてです。 悪性黒色腫は とってもたちの悪い 悪性度の高いガンで 日本人には 少なかった ・・・というお話は 聞いたことがあると思います。 実際 今 悪性黒色腫の患者数は だんだん増えているのですが 以前は 症例が少なかったことで この病気の研究が 特に日本では遅れているのです。 いまあるガイドラインも 20年前のものです。 おそらく どの病院でも このガイドラインに沿って 根治手術のあとの 再発予防の為の化学療法として DAVフェロン治療を行っていると思います。 この抗がん剤治療は必ずやらなければいけないという説明でしたか?」

「はい。 自分もよくわかっていなかったのですが 術後の傷が落ち着いたら 即 抗がん剤を始めます!という感じでした。」

「おそらく 日本の病院は ほとんどが 術後に DAVフェロン治療を勧められると思います。 このDAVフェロンを行っているのは 実は 日本だけなのです。 元々 欧米で行われてきた悪性黒色腫の治療は インターフェロンのみなのです。 このインターフェロンの治療は 大変過酷で はじめは平日の毎日 その後は週に3回 全部で52週間やるというものでした。 52週間ということは ほぼ1年間です。 しかも局所注射ではなく 点滴で身体に入れるという治療で 全部できる人は ほとんどいませんでした。」

「それは過酷ですね・・・」

「日本では ダカルバジンという抗がん剤を使うDAVフェロン療法が この52週間行うインターフェロンに近いものだということで始まったのです。 ただ ダカルバジンも 効果があるかというと 必ずしもそうとは言えなくて ダカルバジンを行った人と行っていない人との比較も データは出ていないのが実情です。 結局のところ 悪性黒色腫に効果のある治療はなく 20年間 同じことをしているというだけなのです。 進行が速いうえに 治療がないということが とっても厄介なガンなのです。」

●免疫療法 漢方について

「あらいさんは DAVフェロンのあとに 免疫療法と 漢方を使用しているのですね。」

「はい。」

「この免疫療法と 漢方は どちらのクリニックですか?」

「免疫療法は 瀬田クリニックで 漢方は 帯津先生です。」

「あ~ どっちも 有名なところですね。 帯津先生は 元気だよね~! ちなみに これって いくらくらいかかるのですか?」

「それが・・・ とんでもない金額です。 特に 免疫療法は・・・」

細かい金額を告げると・・・

「え~!? そんなにするんだ。。。 その負担は大変ですね。」

「それは もちろん とても 自分一人で支払える金額でないので 借りたり 救世主に!?援助していただいたり・・・ 」

「こんな治療ができるなんて あなたは幸せですね。」

「はい。」

●転移の手術について

「DAVフェロンのあとは インターフェロンと 免疫療法と 漢方を ほぼ毎月行なっていて 約2年後の 今年の9月に 画像検査で 肺と脳に転移の疑いがあると言われたのですね?」

「はい。」

「それで MRに映っていた 脳の転移は 造影剤を入れたら 消えた痕という結果だった?」

「はい。」

「そんなことがあるのか・・・ 消えたなんて 素晴らしいですね。」

「はい。 でも 肺は ほぼ間違いないという結果でした。」

「それで 肺を取ってみたら もう一つ 黒い影が見つかって それはガンではなくて もう一つはガンだったということね。」

「はい。」

「では わたしの意見を言わせてもらいますね。 例えば 今回のように 肺に1つ 転移の疑いがある結節が見つかったとしますね。 いくら疑いがあったとしても 結局は 取り出して調べてみないと それが本当にガンなのかは わからないのです。 なので わたしは ガンの疑いがあるとわかった時点で すぐに手術をせずに 4~6ヶ月間は 様子をみます。 それはなぜかと言うと 悪性度が高ければ その腫瘍はどんどん大きくなるし 大きくならずに進行が止まってしまうかもしれないし もしかしたら もっと数が増えるかもしれないし・・・ いったん様子を見て その経過をじっくり観察して やはり 大きくなって 数も1つだったら じゃあ 取りましょう ・・・ということになります。 一つ見つかって すぐに取ってしまった後に すぐにまた できてしまったら どうします? またこんな痛い思いをして 今度は もっともっと身体の負担を増やすことになります。 身体の負担を考えて 最も最良の方法をじっくり考えるために 私はあえて 4ヶ月は様子を見ることにしています。」

「なるほど。」

「ただ あらいさんは これでよかったのです。 6月の時点で画像に出ていますから 手術した10月には もっと 大きくなっていて その間 数は増えていなくて 結果として取ったものは ガンだったので これでよかったのです。 転移したがんを取れたので いま 身体の中にガンは いなくなったのです。」

「そうですね。 そうなんですけど 呼吸器の外科の先生は 1つあったということは 画像に出ないごくごく小さい ガン細胞が散らばっているはずだから それをたたく意味で 抗がん剤をやった方がいいと・・・」

「まあ そういう先生の意見もあるでしょう。」

●転移後の抗がん剤について

「今後の治療について どのような話をされましたか?」

「やはり 呼吸器の先生が言われた通り 小さいがんをたたく意味で 抗がん剤をやった方がいいと。 腫瘍外来の先生方からは DAC-tam療法として 4種類の抗がん剤を 6クール分 用意してあると言われました。 わたしの場合 元気なのと 若いから やらないよりは やった方がいいと思うとのことでした。 急に入院の予約は取れないので とりあえず 最短の日程で入院の予約も取っていただきました。」

「やらないよりは やった方がいい・・・ こうおっしゃる先生は 結構多いと思います。 いろいろとお話があるのですが まずは このダクタ(DAC-tam療法)についてお話しさせていただくと これは ダカルバジンを もっともっと強烈に 強力にするために ほかのガンで使用する抗がん剤を混ぜたものです。 はっきり言って 効果は期待できませんし このDAC-damのダメージは大変なものです。 唯一の抗がん剤である ダカルバジンでさえ 効果があるかどうか・・・というところに さらに ダメージを与えて 効果が期待できないものをやる意味は わたしはないと思います。 あらいさんがはじめに行った DAVフェロンは ガイドラインにあるのですが DAC-damは ガイドラインにはありません。」

「そうなんですか。。。 まあ わたしの病院の先生も 今回の抗がん剤は それほど推してない ・・・という感じではありました。」

「どうしてもね お医者さんっていうのは 何かしてあげたいと思ってしまうのですよ。 できることは何かしてあげたいと。 でも 何かすることで それ以上の代償があるとしたら 結果的に やらない方が元気でいられたのではないか・・・ ということもあり得るのです。」

「実は わたしがとっても引っかかっていたのは そこなんです。 大きなダメージがあることを分かっていて 効果の薄い治療をやる意味があるのかどうか。 今日 山崎先生に ご相談したかったのは この抗がん剤をやる意味があるのか? ・・・ということと ほかにいい方法がないか? ・・・という2点だけなんです。」

「とってもいい相談ですね。 これまで あらいさんのために 一生懸命に がんと闘うことを考えてくれた先生方に 抗がん剤をやった方がいいと言われたら たいていの方は その通りにしてしまうと思いますよ。 今回のケースも 先生たちの ガンをやっつけたいという思いが この治療を勧めたのだと思います。」

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