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スターター論⑤

結局 ベテランAさんの時間も ずっと スターター席に座って タイミングを合わせていました。

ベテランBさんも 色々とお話をしていただき だいぶ 落ち着いてきました。

そして いよいよ わたしのスタートの時間が 迫ってきました。

「あと 3レースくらいで 交代でいいかな?」

「は はい。 あ あのう・・・ 急いでトイレに行ってきます!」

「急がなくていいよ~」

トイレから戻り ヘッドホン型のマイクをつける。

コードのついたピストルを受け取る。

「さあ じゃあ よろしくお願いします。 がんばってね。」

「は はい。 がんばらさせていただきます・・・」

よく分からないお返事をして!? わたしの記念すべき 「初スターター」のレースがやってきました。

コース紹介が進む。

半分が終わったところで スターターの台に上がる。

「この人たちは ボクが初めてのスターターなんて 思ってもいないだろうなぁ・・・」

コース紹介が終わり マイクのコードをピストルにさす。

審判長が笛の合図をならす。

選手が 立ち上がり スタート台に上がってくる。

選手たちの緊張感が ものすごく伝わってくるのと同時に 自分の緊張も高まる。

審判長が手を大きく横に出すと いっせいに 計時の人がこちらを向いている。

ピストルを持っている手を 高く上げると 会場内が 一気に静まり返る。

「す すごい緊張感だ・・・」

「用意の合図を言わなきゃ。」

『よ~い・・・  』

「よし うつぞ!」

『ピッ!』

選手がいっせいに スタートした!

誰も フライングは なさそう。

ピストルからコードを抜き イスに戻る。

心配して ベテランのお二人がスターター席にいてくれた。

「よかったよ。」

「ほ ホントですか。」

「初めてにしては 素晴らしいよ!」

「あ ありがとうございます!」

「ちょっとね 『よ~い』の声が大きいから もうちょっと 小さい声でいいよ。 マイクの性能が ものすごくいいからね。」

「は はい! がんばります!」

「はい。 もうコース紹介が半分終わったよ、台に上がって!」

「は はい! 行ってきます!」

こんな調子で レースが進んで行きました。

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