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アルファ・ベータ T細胞療法

ようやく 免疫療法の詳しい説明が できるぞ~!

今回は 免疫療法の一つ目「活性化自己リンパ球療法」の説明を できるだけわかりやすく説明します。

またしても ちょっと長いですが・・・(またか!?)

最後まで 眠らずに!? 読んでください。

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活性化自己リンパ球療法

活性化自己リンパ球療法とは がんに対する 攻撃力がもっとも強い細胞の Tリンパ球を活性化 増殖させ 体内に戻す治療法です。

いくつかある リンパ球法の治療の中で わたしが行なっている治療は 「アルファ・ベータT細胞療法(αβT細胞療法)」です。

αβT細胞は がんも含めた異常な細胞全般に対して攻撃する免疫細胞です。

αβT細胞療法は 免疫細胞の働きを 総合的に高める効果があります。

この療法は 早期がんから 進行したケースまで 幅広く適用されますが 特に近年では 抗がん剤と併用することで 患者の体力や体調を良い状態で維持し がんと闘う力を高める目的や 手術後の再発予防を目的とした使い方で より効果を発揮しやすいと考えられています。

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え~ では・・・

この「αβT細胞療法」というのは どのようなことをするのか 専門家の方の説明↓でいくと・・・

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採血した末梢血に 抗CD3抗体を固定する。

CD3分子は T細胞表面で抗原を認識する T細胞受容体(TCR)に結合して TCR複合体を形成する分子で T細胞を抗CD3抗体で刺激するとT細胞が あたかも抗原刺激を受けたかのような影響を受けます。

また IL-2は T細胞やNK細胞が発現する IL-2レセプターに結合し 刺激を与えて増殖や活性化を促します。

これらの作用を利用し 体外で傷害活性を高めた細胞群を 大量に誘導して体内に戻すのが αβT細胞療法です。

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・・・?? 

いったい 何のことやら・・・?? 

「ちょっとさ ↑この説明じゃ わかりにくいんじゃないの? もっと分かりやすく説明するよ!」

・・・と もう一人の専門家が 説明↓を してくれました。

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抗CD3抗体と IL-2を用いて T細胞の全体を刺激し 活性化して得られる 細胞群の抗腫瘍活性を利用するのが アルファ・ベータT細胞療法(αβT細胞療法)です。

抗CD3抗体を用いることによって T細胞を大幅に増殖させることができるため 活性化自己リンパ球療法の中で最も頻用されています。

得られる細胞群は 加工細胞の解析データで示すように 90%以上がCD3陽性のT細胞であり CD4陽性T細胞と CD8T陽性細胞の比は 1:2程度であることが分かっています。

NK細胞も数%に含まれており またγδT細胞も含まれています。

αβTCRを有するT細胞が αβT細胞療法における 細胞傷害活性の中心であり CD4陽性T細胞や NK細胞は IL-2や IFN-γを産生して その作用を助けているといえます。

αβT細胞療法で得られる細胞群により in vitroで強い細胞傷害を示し 臨床効果についても 部分的には既に効果のエビデンスが示されています。

αβT-LAK細胞のがん細胞傷害機構については 抗CD3抗体 IL-2による活性化刺激により、CD8陽性T細胞にNKG2D受容体の発現 および 機能的なup-regulationが起こり NK細胞やγδT細胞と同様の機構で 腫瘍細胞のMICA/Bを認識して MHC非拘束的に腫瘍細胞株を殺傷することが分かってきました。

従来 T細胞はTCRによって 抗原特異的に相手の細胞と結合して 抗原特異的な細胞傷害活性を示すものと考えられてきましたが それに加えて このような抗原非特異的な がん細胞傷害活性を持つ機構が 明らかにされてきており αβT細胞療法はこれを利用したものです。

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・・・?????

もっともっと 分からなくなってきたぞ~~??

これでは 読んでいる人が寝てしまう!?

「具体的な説明をしなきゃ! わたしが説明してみましょう!」 

もう一人の専門家が 具体的な説明をしてくれました↓

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具体的には 採血した末梢血を「単核球」と「血漿」に分離させます。

培養器の底に 抗CD3抗体を固定させておいた 培養フラスコを使って  IL-2を含んだ培地に 分離した単核球と自己血漿を加えて 炭酸ガス培養器中で培養を行います。

培地量を段階的に増やしながら 1週間程度培養した後 フラスコからバッグに移行し 最終的には 2.4リットルまで 増やします。

培養後 IL-2や培地成分を取り除くために 細胞を洗浄し 少量のアルブミンを含む 生理食塩水に浮かせて 点滴で投与します。

通常 得られた細胞のほとんどは T細胞が占め その他としてはNK細胞が 一部存在します。

このような方法で 数十億個の活性化された細胞が得られます。

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う~ん・・・

だいぶ 分かりやすくなっては きたけど・・・

やっぱり もっともっと 分かりやすく わたしが説明しましょう!

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キレイな個室に入ります。

眠気を誘う クラッシックなBGMが 静かに流れています。

ベッドに横になります。 

看護師さんが 腕から たくさん血をとります。

そのとった血の中の 白血球の中の リンパ球を取り出して いろいろな抗体を使って 増やします。

増やす期間は 2週間です。

2週間たつと 約1000倍くらい リンパ球が増えます。

それから 2週間後。。。

キレイな個室に入ります。

ベッドに横になります。 

眠気を誘う クラッシックなBGMが 静かに流れています。

看護師さんが 腕に点滴のルートをとります。

リンパ球を増やした血液を 点滴で 身体に戻します。

点滴が終わると しばらく 生食を点滴で入れて 体温と血圧を測って 終了です。

これが 「活性化自己リンパ球法」です。

わたしの行なっているのは 「活性化自己リンパ球法」の中の 「アルファ・ベータT細胞療法」です。

リンパ球の中の 主に「αβT細胞」を増やすので 「アルファ・ベータT細胞療法」と呼ばれています。

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